表記してくれというのでしかたなく
(同時に、デザインを学んでいる生徒達へのとても参考になる覚え書きとして)



被災時Tweetの流れを追っていた時にOLIVEさんという方が作られているHPの中に「生きろ日本。被災地での生活で作れるデザイン飲料水アイデアのwiki」という言葉がありました。その文中の生きろ日本という言葉に私はひとつの希望を見ました、このような言葉に著作権があるのかどうかわかりませんが素晴らしい行動に敬意を表し「「生きろ日本」という言葉でバナーを作りますけどよろしいですか」とメールでお聞きしました。「もちろん OKです」という快い返事をいただきました。その数日後私が作っているまだそれこそ画像を放り投げただけの(けれども学生が見ると思われたので勝手に決めた課外授業の一つとしてバナーを作るという小さな作業でもコンセプトが必要なのですよ、と伝えたかったのでそのコンセプトだけはきちんと説明してありました)HPを見て「キャッチコピーの原案がOLIVEだということを表記して欲しい」というメールをいただきました。静かに驚きました。断っておきますが私が見たそして今現在も彼らのそのHPには「生きろ日本」というキャッチフレーズもなければ「生きろ日本」というタイトルもありません。「生きろ日本」というバナーも当然ありません。あるのは「生きろ日本。被災地での生活で作れるデザイン飲料水アイデアのwiki」という同じ大きさの文面だけです。生きろ日本。だけが特別大きいわけでもありません。特別大きかったらああキャッチで使っているんだなということはわかります。その後そのHPがどうなっているのかはわかりません。興味もありません。

動く時に必要な「コンセプト」を考える時には、今までの様々な事柄を集積しそれをまとめるという作業に入ります。たくさんの本も読み言葉を探します、たくさんの新聞記事の言葉にも目を通します。ラジオの声にも耳を傾けます。原案がOLIVEだということを表記して欲しいと言ってきた彼らの文面の中にある生きろ日本という言葉これだけが私が今ここで使っているキャッチコピーの「原案」ではありません。例えば妻の「ねえ、日本って亡くなるんじゃない?」という夕食の一言や、いつだったか誰かがポッとつぶやいた「愛とか思いやりっていう言葉ってさ・・・なんかこう」とかの一言、解説者が言ってる「頑張れ日本」「負けるな日本」など参考にした胸を打つたくさんの言葉があります。生きろ日本という言葉がどこかのプロジェクト名だったり商品名だったりキャンペーン名で同じ事をしようとしているのならばそれは問題だと言うことぐらい田舎の親父にだってわかります。全く「原案」ではありませんがOLIVEさんがそれほど原案にしてくれと希望していますので、敬意を表しここにそれを表記します。 誠にありがとうございました。
                                           2011.3.18

この剪定の忙しいときに表記を書かなければならないという面倒な時間をとられました。
まあそんなことはどうでもいいんです。平常時ならまだしも、この非常時昼夜かまわずそれこそ無名の人々が身を粉にして道路を直したりおばあちゃんのおむつを替えたり今まで一度も涙なんか流したことも無いような屈強なじいちゃんが嗚咽している映像等が流れてくる時によく「原案」にしてくれなどと考える精神力ががあったものだと思っただけです。私が逆の立場ならこう言います。
「同じだ!一緒にやろうぜ」


私は今とてもとてもホントに忙しいのです。

せっかくですので時々ここに来て少し色々書こうと思います。校長が昨日書かれていた「毎日募金活動の団体が増えていきます。毎日募金するなどできませんから多くの人はその前を通りにくい、後ろめたいような気持ちになっているはずです。わたしはそうです・・・・・」に全く同感です。ホテル経営をしている友人は「被災者救援と言う名目で、各旅行サイトがプラン作成を即していますが、俺としては商売と絡めた救済にはどうもシックリとしないものを感じています。」というTweetをくれました。それについても全く同意です。その辺も話し出しますと長くなって本来のバナーが作れませんのでまた書くかも知れません。
                                           2011.3.19

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